なぜ、ベイトでは高切れが起こるのか・・・
ベイトリール初心者のベイトリール修行経験です。
私は基本的に海のオープンエリアでベイトリールを使用しています。そのためラインはPEラインを使用し、ここでの飛距離はメタルジグでの飛距離をイメージしています。
強度の高いPEラインですが、キャスト時に発生する高切れで、一発プッチンです。
せっかくの高いプラグが!メタルジグが!
「恐怖のプッチン!!」
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【目次】
ベイト PEラインでの高切れ
なぜ高切れするのか?ベイトリールの高切れは、ようはバックラッシュです。
バックラッシュによる急激なブレーキの衝撃が、PEラインの弱い部分(キズ等)にかかり、高切れが起こってしまうのだと考えています。
PEラインのノット部分、ラインの途中など、PEラインには目に見えない傷があり、そこにバックラッシュの負荷が一気にかかり、プッチンです。
PEラインはポリエチレン製の原糸を編み込んで作っています。その原糸に釣行で傷が入っていることが多く、バックラッシュ発生時にはプッチンしなくても目視で確認しにくい原糸の断線が発生しています。
長く使っているPEラインで、リーダーとのノット結束を作った際、両手で引っ張って締め込んだ時、切れるのはいつもPEライン側です。おそらくノットを組む際に小さな傷が入ったり、釣行の際に目に見えないキズがあちこち入っているのでしょう。
「高切れ:プッチン」
それは釣り人が最も身近で体験できる「心が折れる」事象。
PEラインの種類
PEラインですが、8本編みと4本編みとが現在主流となっています。
8本編みの方が明らかに滑らかです。たまに見かける12本編みなんて、半端なく滑らかで、本当にシルキーです。
私の感覚ですが、8本編みのPEラインをあまり使いたくはありません。
それは、8本編みのPEラインの方が、過去の経験からPEラインを構成する原糸の断線が多いような気がするからです。
私の使用上、キャスト練習と回収を繰り返しているせいで、PEラインへのダメージが半端ないのでしょう。
8本編み
・構成するPEラインの原糸部分が4本編みよりも細く、擦った場合の耐久性が低い。
・同号数の場合、4本編みよりも強度が高い(引っ張り強度)。
・同号数の場合、4本編みよりも強度が低い(結節強度)。
・4本編みよりも金額が高い(1.5倍以上の金額)。
私見(感覚)ですが、ベイトリールでの使用の場合、4本編みよりトラブルが多く感じます。これは、ラインの滑らかさにより、ルアーの失速時等にレベルワインダーを超えて行かないラインがスプール上でフニャっと複雑に絡まるからかもしれません。
ハリがないとガイド等に絡み、ライン放出時のトラブルが増す気がします。
4本編み
・構成するPEラインの原糸部分が8本編みよりも太く、擦った場合の耐久性が高い。
・同号数の場合、8本編みよりも強度が低い(引っ張り強度)。
・同号数の場合、8本編みよりも強度が高い(結節強度)。
・8本編みよりも金額が安い。
私見(感覚)ですが、ベイトリールでの使用の場合、8本編みよりトラブルが少なく感じます。
PEラインの編み込みによる感度差は、大きな差を感じる感性が私にはないです・・・
飛距離は、検証してみないと何とも。
スピニングリールでさえ、4本編みと8本編みで飛距離に差がないとの検証結果を見かけます。スピニングよりも直線的にラインが放出されるベイトにおいて、ガイドとラインの干渉による抵抗はそれほどなく、ラインの滑らかさで得られる飛距離の恩恵は、感覚程度な気がします。数mあるのでしょうか?
表面の滑らかさ、真円性、低伸度が高切れに影響するのかは不明です。
とにかく、PEラインを構成する細糸の断線が、高切れ時のプッチン率を高めます。
PEラインは、細い号数ですと、本当に傷(細糸の断線)によって、プッチンです。
高切れの発生状況
多くの要因はありますが、基本的に高切れ発生はバックラッシュ時です。
たまに飛距離がほしくてブレーキを極限まで小さくすると、キャスト中盤あたりで糸ウキからバックラッシュが発生することもあります。
軽量ルアー(軽量プラグ等)は特にルアー形状にもよりますが、空気抵抗等から中盤でも失速によるバックラッシュはあります。
重量ルアー(メタルジグなど)は中盤の失速は少ないですが、ライン放出に何らかの異常があったり、ブレーキが小さすぎてスプール回転とライン放出が釣り合わずに糸ウキからバックラッシュします。
スプール重量があるヘビーなベイトリールの場合には、スプールの最高速到達が若干遅く(体感的な刹那?)、ルアーが飛んでいっている中でバックラッシュとかになります。
バックラッシュ時の減速の衝撃は、PEラインのバックラッシュ部分に直撃しますので、目視しにくいですが細糸の断線が起きているのだと思います。
日々、修行を積んでいますが、一発プッチンはなくなりません・・・
(キャスト練習のせいでラインボロボロなだけかも・・・)
高切れする場合、私の高切れ時の体感ですが、
①キャスト異常
ルアーウェイトのロッドへの乗りが変?ルアーが安定していなかった?
力み?キャスト変だった?
②スイングスピードが速すぎ
飛距離が欲しくなって、いつもより力んでしまった?
③キャストで最後まで振り切った
飛距離が欲しくなって、力んでいた?
キャスト最後の振り切り部分で力が入り、最後にロッドを加速させた?
②③は共通してロッドティップがブレ、ライン放出の抵抗となり、バックラッシュにつながったのかと。
ベイトはスピニングと比較にならないぐらいライン放出が重要です。
強い力でスプールが速く回り、ラインが出ているのに、ロッドのブレによりライン放出が乱れると、スプール周辺で出れなくなったラインが詰まって、バックラッシュです。これは、PEラインの場合、フロロラインのような糸ウキの体感をするどころでなく(サミングどころではなく)、キャスト直後の一瞬の出来事です。
つまり、多くは自己責任?!
バックラッシュ対策
ベイト初心者の私の飛距離探求でのバックラッシュ対策です。
1 レベルワインド形状でリールを選ぶ。
2 ショックリーダーを長めにとる。
3 キャストは急加速しない。
4 ブレーキ設定は飛距離をあきらめて安全設定。
5 PEラインを太いものにする。4本編み推奨
6 遠投時にはメカニカルブレーキを調整する。
1 レベルワインド形状
やはり、第1に可能ならばレベルワインド形状を考慮してベイトリールを選択するべきと思います。とくに高切れは重量のあるルアーで発生します。メタルジグなんかとくに遠投させようとしますし、プッチンします。
ダイワならどの価格帯でもTWSがありますが、シマノは悩みます。
レベルワインド形状は、プッチン高切れだけでなく、飛距離にも大きく寄与すると思っています。ベイトリールにとって、重要なパーツと思います。
レベルワインドの常識を「開放する」らしい
2 ショックリーダーを長めに
バックラッシュ⇒ルアーウェイトが反動としてPEラインに乗る。
このとき、ルアー直近のリーダーが伸びますので、リーダーが長いほどショック軽減力は高いです。私は、ナイロンほど伸びませんがリーダーにカーボナイロンを使っています。フロロとナイロンのいいとこどりのヤツです(諸説あり)。
リーダーを長くといっても、世間一般のベイトで使われるほどのロングリーダー(10mとか?)にはしていません。せいぜいが3~5m程度で、ベイトリールのスプールまでノット部分を巻き込むほど長いロングリーダーではありません。ベイトリールとロッドの端のガイドの間ぐらいでしょうか。
リーダー結束部の位置が悪いときやスプールの中にある時、キャスト時にガイドを結束部がぬけて行く感触があり(ノットのガイドとの接触を感じる)、私はその感触を不快に感じます。
なによりもラインが切れそうで、ドキッとする。
そのため、スプールの中にまで巻き込むほどのロングリーダーは苦手で、やっていません。いくら初速で結束部が抜けて行くとは言え、どうも苦手。
とはいえ、初速でPEラインとリーダーの結束部分がガイドをすばやく抜けていくことが大事と思っています。巻きこんだ方が、初速が出てからノットがガイドを通るので、良いのかもしれません。
ベイトリールの利点は、スピニングと違い、ライン放出が直線的なのでノット部分をガイドやスプールに巻き込んでも問題ないと思います。
3 キャストは急加速しない
ベイトリールのバックラッシュの原因の一つにティップのブレがあります。
タックルバランスによりますが、基本的にスピニングのペンデュラムキャストようなスイングの速いキャストをベイトですると、激しくティップがブレてバックラッシュが起こります。
また、私は大好きなキス釣りをベイトで行いますので、錘のような重量のあるモノをキャストすることが多く、ついついキャストがゆっくりと、ルアーを放り投げる(放出する)ような感じでキャストしてしまっています。これが勝手に身についた緩やかキャストのイメージです。
コンパクトに、スイングのスピードでバットを曲げるキャストではなく、遠心力を利かしたキャストです。
バス釣り等で基本ができたベイトリールを扱う方々は、キャストがコンパクトでキャストスピードも早いのですが、私はのんびりキャストです。軽いルアーのキャストは苦手で飛ばせません。
(これは対策案ではなく、癖ですね。マイナス面もあると思います。)
キャストは、Fishmanの上宮さんのキャストをいつも参考にしています。
高価なロッドは、やはりティップの収束も速い・・・気がする。
4 ブレーキ設定は安全設定
ベイトリールは機種により様々なブレーキが搭載されていますが、私は3で説明したとおり、のんびりキャストのため、逆にブレーキ設定はゆるめです。
キャスト時に瞬間的にスプールの回転数を急加速させることはしません。
サミングなんてしませんが(技術不足ですが)、ロッドのキャストスピードでスプールをぶん回さないので、急加速をさせず、ブレーキ設定を高めてブレーキ力を高めなくてもよい感じです。
ゆるめのブレーキはそのまま、後半の伸びにもつながりますので、失速感はすくないので逆にこれが良いのかもしれません。PEラインは後半はブレーキが弱くても基本バックラッシュしません。また、重いジグなどでは、後半に飛行姿勢が乱れて失速することもほぼないです。
でも、安全設定の見極めは大事です。ブレーキ弱くして、もしバックラすれば、プッチンとなることを肝に銘じてます。
5 PEラインは太く、4本編み
PEラインは、太目がやはり安心です。そもそも、スピニングはラインを細くして飛距離を稼ぎますが、ベイトは直線的なライン放出でラインの太さがスピニングほど飛距離に影響しないと考えています。
当然、細い方がベイトリールでも飛びますが、スピニングほど飛距離に影響はないです。なにより、PEラインが細いと傷などですぐにプッチンです。
飛距離こそが正義と思っていますが、たまにプッチンすると心がぽっきり折れます。
釣行は楽しい時間です。楽しくすごしたいので、やはり多少の飛距離の犠牲があるとしても太い4本編みPEラインが良いのではないでしょうか。
極端な例ですが、私の感覚です。
PEライン1.5号は40gジグをフルキャストし、バックラッシュすると50%ぐらいで切れます。30gジグでは25%以下ぐらい。
PEライン2号は40gジグをフルキャストし、バックラッシュすると20%ぐらいで切れます。30gジグでは10%以下ぐらい。
飛距離探求時のフルキャスト時の感覚ですので、実釣時の力んでいない時はさらにプッチン発生確率はさがるかと思います。各自のキャスト状況により大きく変わりますし、PEラインの状態がもちろん一番影響します。
6 遠投時にはメカニカルも調整
ベイトリール経験が豊富にあるわけではありませんが、昨今、メーカーはメカニカルブレーキを調整しない方向に進んでいるようです。理由は不明ですが。
ゼロポジションとして初期設定を推奨して触らないことを啓蒙したり、メカニカルブレーキノブを変な形状にして触りにくくしたり等です。
高切れは重いルアーの場合がほとんどかと思います。
その場合、細すぎるPEラインではないでしょうから、メカニカルブレーキを調整した方が良いかと思います。
飛距離が大好きな私の感覚では、メカニカルブレーキが緩いことによる糸ウキ(スプール高回転)による弊害があると感じています。
DCブレーキではブレーキ力の微調整があまりできないため、特にメカニカルブレーキの調整が重要と思います。
DCブレーキではブレーキ設定をダイヤル1、設定を小さくしてブレーキ力を落とした方が間違いなく飛びます。その手法として、メカニカルブレーキを極微小強くし、糸ウキを軽減することで、ブレーキ設定を1段階下げることができたりします。
これが、そのまま、バックラッシュ低減につながるかと思います。
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ベイトリールがそれでも好き。
ベイトリールは自分の行いが、すべてバックラッシュとして戻ってきます。過去のバックラッシュの負債も。
キャスト練度や各種の設定を突き詰めていけば、高切れは防げ、飛距離も伸びていきます。近道はないかもしれませんが、この過程も私は楽しいです。
ベイトリールのトラブルや調整等の経験が、大好きな釣りの財産になった気がしています。「最高に楽しい釣具、それがベイトリールです。」
ベイトリールはキャストだけで何杯でも飯が食えます。
長々と高切れについて書きましたが、もーーやだーー高切れ。
楽しく、ベイトリールで!
ベイトリールでの飛距離テスト①↓
ベイトリールでの飛距離テスト②↓
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